中小企業の受発注電子化!話題の中小企業共通EDIに注目してみた!

こんにちは!ライターのえつこです。

WBCを見てから野球観戦が好きになりました!(ただのミーハーです😅)愛知県民なので中日を応援しています。最下位から脱却することを切に願っています。。。

今回のブログテーマは「中小企業の受発注電子化」です。

社会全体として書類の電子化、つまりペーパーレスが叫ばれています。しかし、中小企業の受発注業務はいまだにFAX・紙伝票を利用しており、業務のIT化はハードルが高いという状況です。このような状況を受け、政府はついに中小企業の電子受発注システム導入率約5割の達成を発表しました。国としても受発注のデジタル化を進める社会で取り残されないためにはどうしたら良いのでしょうか。受発注・経理業務のDXを進めている企業様や、EDIの導入を検討している企業様は是非最後までご覧ください。

 政府が受発注取引電子化に本腰を入れる

政府は2023年を目途に中小企業の電子受発注システム導入率を約5割に目指すとの方針を示しました。そこで政府はシステム導入率を上げるために、中小企業向けに策定された「中小企業共通EDI」の利用推進、ITツールの導入を支援する補助金の整備等に努めています。

今年度も引き続きIT導入補助金が実施されています。IT導入補助金2023では昨年度に比べて幅広いシステムで利用できる内容に拡充されています。例えば、通常枠(A類型)の補助下限は30万円から5万円に引き下げられました。そのため、10万円以上の購入から補助を受けることが可能になりました。また、デジタル化基盤導入枠では補助金額の下限が撤廃されており、低額のシステムの導入がしやすくなったといえます。しかし、類型(枠)の種類に増減はなく、今年度も引き続きデジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型・複数社連携IT導入類型)が用意されています。こちらは補助対象が会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトに特化した内容になっているため、受発注業務を手厚く助成する施策になっています。IT導入補助金を活用してもらうことで受発注取引の電子化を進めることが狙いであると考えられます。

また、中小企業庁では令和3年度に中小企業の受発注のデジタル化に関する委託調査を実施しました。
鉄鋼、電気工事・電材卸、流通(ボランタリーチェーン)のそれぞれの業界の取引実態を踏まえて、中小企業共通EDIをベースとしたデータ連携基盤上で実証が行われました。この実証は中小企業が実証で得た知見を活かして、サプライチェーン全体での連携強化を実施できる基盤整備を行い、企業間取引のデジタル化を推進することを目的にしています。
実証の詳細や調査結果につきましては、以下の報告書をご覧下さい。
■ 電子受発注システム普及促進に向けた実証調査報告書
https://www.chusho.meti.go.jp/keiei/gijut/digitalization/download/system_r3.pdf

これらの取り組みより、政府は積極的に中小企業の電子受発注取引の整備を進めていると言えるでしょう。

 アナログ作業を続けた場合の問題

なぜ政府は中小企業の電子受発注システムの導入率を上げる方針を打ち出したのでしょうか。それは中小企業のデジタル化がなかなか進まない危機的状況を打開するためでしょう。大企業に比べて中小企業はシステム投資が難しい上にIT人材が不足しているためシステムを導入するハードルがとても高いと考えられます。しかし、今後も電子受発注システムを導入せずにFAXや電話等で業務を続けた場合、様々な問題に直面するでしょう。下記の通り起こりうる問題をまとめました。
1.インボイス制度、電子帳簿保存法への対応
2.作業の効率化を図ることが出来ず、従業員の働き方を改善できない
3.手入力によるヒューマンエラーが多発して企業の信頼度が下がる
4.FAX、郵送物を受け取る必要があるので出社しなければならない
5.用紙や印字するためのインクやトナーなど消耗品にコストがかかる
6.FAXから受信した帳票の保管場所が必要、または廃棄作業に手間がかかる

これらの問題の対応策の1つとして政府が普及推進しているのが「中小企業共通EDI」です。中小企業共通EDIとは何かを次の章でご紹介します。

 中小企業共通EDIとは

中小企業共通EDIとは、中小企業様向けに開発された 簡単・便利・低コストに受発注業務の IT 化を実現できる汎用性の高い仕組みです。中小企業庁は平成28年度経営力向上・IT基盤整備支援事業(次世代企業間データ連携調査事業)を行いました。この事業は、中小企業がEDIを活用したビジネスの基盤づくりを目的としています。12地域・業界を選定して、業界・業種・地域を越えてEDI連携が出来るように企業間ビジネスデータ連携基盤について実証事業を行いました。結果として、受発注企業ともに約50%程度の業務時間削減効果が見られることを確認出来ました。

この事業から中小企業共通EDIは策定されました。中小企業共通EDIは、国連CEFACTの業界横断EDI辞書に準拠しています。国連CEFACTを使用することで、これまで企業間で異っていた取引データにおける項目・フォーマットを共通化します。そのため業界・業種を問わずデータ連携をすることができます。中小企業共通EDIはビジネスチャンスの拡大にも貢献する仕組みです。
中小企業共通EDIについては過去のコラムでも紹介しています!
中小企業共通EDIとは?概要や導入のメリット、誕生の背景などをご紹介します!

中小企業共通EDIに対応したITツールは「共通EDIプロパイダ」、「レベル2業務アプリ」、「レベル1業務アプリ」、「連携補完アプリ」という4つのカテゴリに分けられます。それぞれの用途をご説明します。

共通EDIプロパイダ

企業間で取引情報をインターネット経由で交換するための仕組み・サービスです。自社で使用している基幹システム・アプリケーションを連携することで取引情報のやり取りが可能となります。

レベル2業務アプリ

共通EDI標準が規定する相互連携性仕様を実装している業務アプリ、または共通EDIプロバイダと業務アプリを併設する複合型EDIサービスです。

レベル1業務アプリ

共通EDI標準が規定する相互連携性仕様を連携補完手段と組み合わせることで満たす業務アプリです。連携補完手段は、共通EDIプロバイダまたは連携補完アプリが提供する補完機能を使用することです。

連携補完アプリ

レベル1業務アプリが相互連携性仕様を満たすための手段を提供する補完アプリです。

と、文章で説明を書いてもどのように使用するのか想像がつきにくいと思うので簡単にイメージ図を作成しました。

操作の流れとして基本的な順番は下記の通りです。
① <レベル2業務アプリ>または<レベル1業務アプリと連携補完アプリを組み合わせたシステム>でデータを作成
② <レベル2業務アプリ>または<レベル1業務アプリと連携補完アプリを組み合わせたシステム>で対象データをCSV等でファイル出力する
③ <共通EDIプロパイダ>にファイルをアップロードする
④ <共通EDIプロパイダ>に取り込んだデータを取引先に送信する
このような使い方をすることから業務アプリはデータを保管・作成する役割、EDIプロパイダはデータを送受信する役割という認識を持っていただけるとITツールの用途が理解しやすいかと思います。

中小企業共通EDIに認定されているITツールは中小企業共通EDIポータルサイトに掲載されています。名前を聞いたことがある製品があるかもしれません。ぜひチェックしてみてください。
https://www.edi.itc.or.jp/edi-provider(中小企業共通EDIポータルサイトに遷移します)

 解決策としてのEcoChange

弊社のEDIサービス「EcoChange」は中小企業共通EDIの共通EDIプロパイダに認定されています。

なんとEcoChangeは中小企業共通EDIに認定されている共通EDIプロパイダの中で連携が実証されている業務アプリの数が最も多いです。これは、EcoChangeが中小企業共通EDI標準のリファレンスモデルであるためです。弊社は共通EDI標準の仕様検討グループにも参画しています。

またEcoChange LiteはIT導入補助金対象のITツールです。EcoChangeとEcoChange Liteの違いとしては料金体系のみです。EcoChangeは送信した明細数に応じて費用が変動する従量課金制ですが、EcoChange Liteは年額費用が固定化されているためどれだけ利用しても費用が変わりません。IT導入補助金を活用したい方にはEcoChange Liteをお勧めしています。
IT導入補助金については過去のコラムでも紹介しています!
IT導入補助金2022とは?概要からおすすめITツールをご紹介!
【EcoChange Lite向け】IT導入補助金2022の活用方法を紹介します!

EcoChangeの導入時のサービスとして初期導入支援や説明会をご用意しており、不安なくEcoChangeを導入できるよう全力でサポートさせていただきます。中小企業共通EDIに認定されているEcoChangeを導入して受発注業務のデジタル化を始めましょう。

DX推進、ペーパーレスを目指す受発注・経理業務の社内システムの刷新をご検討の方はぜひお問い合わせください。資料のお取り寄せ・デモのご依頼もお待ちしております。

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